TOP対談

TOP対談 株式会社三枚目代表取締役  佐藤 拓人氏

弊社社長が飲食店経営者に直接インタビュー。第3回目は、株式会社三枚目代表取締役  佐藤 拓人にお話を伺いました。
--魚屋を始めた後飲食店を開業というユニークなルートを辿っていらっしゃいますよね。飲食業に入ったきっかけは何だったのでしょう。

(佐藤氏)色々な仕事を転々としていた時期がありまして、下北沢の飲食店で働いているときに野近(のちか)さんという店長に出会い、いつか二人で店をやりたいねと言っていました。その後しばらくして開業資金を貯めることができ、野近さんに声をかけたら、相手もそれを待っていてくれたようで起業するに至りました。僕が飲食の道に進んだのは、ある友人から「みんなを、そして自分が笑顔になる仕事をしたほうがいいよ」とアドバイスをもらったことがきっかけです。人の役に立つ、そして自分も楽しい仕事、そう考えたとき「自分は人と話すことが好き、もちろん食べることも好き、美味しそうに食べている人の顔を見るのも好き、それに接客にも自信がある・・・」それら全てあるのが飲食だったんです。

--飲食店の前に魚屋をやろうと思った経緯はどういったものだったのですか?

(佐藤氏)野近さんのアドバイスが理由のひとつにありますね。僕はまったく魚がさばけなかったのですが、彼が「飲食店をやるなら魚がさばけたほうがいいのではないか」「魚を仕入れる場所があったほうがいい、そうすれば種類豊富に扱えるし、販路もできる」と。それもあって野近さんは飲食店をやめた後、僕が始めた魚屋を運営することになりました。

--その発想は中々ないですね・・・。

(佐藤氏)彼は魚に詳しく、扱いもプロでしたので。僕はといえば、習って覚えていけばいいと思いました。また、自分は接客では彼に負けない自信がありましたので、一緒にやれば失敗はないと考えましたね。

--それでまずは魚屋からスタートしたのですね。その方は今もいらっしゃるのですか?
(佐藤氏)はい、もう8年前になりますね。彼には今もずっと仕入れから何からやってもらっています。魚屋を始めて2年後、この店の前身ともいえる飲食店を明大前でオープンしました。そして今の経堂に至ります。

--魚屋も2店経営していると聞きました。

(佐藤氏)祖師ヶ谷大蔵と千歳烏山で、ですね。仕入れは豊洲が主ですが、最近はSNSも活用しています。地方の市場の人からDMが送られてくるんです。前日にこういう魚が明日揚がりますと来て、当日朝には競りの案内が届きます。そこで競り勝てば地の魚を店で扱うことができます。

--それは面白いですね!魚屋と飲食店のそれぞれの現状はいかがですか。

(佐藤氏)最初は居酒屋のほうが利益率がいいなと思っていたのですが、このコロナ禍になって魚屋をやっていて心底良かったと感じましたね。もし飲食店3店舗だったら、かなりピンチだったと思います。ランチやテイクアウトも考えたのですが、生の魚を刺身で食べてもらいたいし、温かいものは温かいうちにという想いがありまして。それにノウハウもないですから、もしやってもやっつけ仕事になってしまい、結果お客様に満足いただけるものが出せないと判断しました。
ですので、その期間中は思い切って店を閉め、魚屋のほうに注力しました。

--今後の構想はどうお考えですか。

(佐藤氏)人の動きが一番関係してくるので、こういった時期はいつ行動に移すのがベストなのかそのタイミングを虎視眈々と狙っているのが現状ですが、夢としては福祉関係にも挑戦したいですね。飲食にしろ魚屋にしろ、食べることで人と繋がることに僕は喜びを感じています。それを、たとえば親のいない子供や障害のある方の役に立てることができたらと考えています。子ども食堂や、就職先を見つけるのが難しい障害のある方に対して働く場を作るといったことです。

--具体的なイメージはあったのですか?

(佐藤氏)何も起きていなかったら、年内に新宿に出店したいと思っていました。飲食を始めたからには、やっぱり日本有数の繁華街で挑戦してみたいですよね。ただそうできなかった。でもこれは神様が一回ストップしなさいと言っているのかなとも感じます。しかし諦めたわけではありませんので、引き続き機は狙っています。

--経堂を出店場所に選んだ理由はありますか?

(佐藤氏)かつて両親がこの近所でケーキ屋を営んでいて、地元ということもあり、昔からこの辺にゆかりがありました。それにここは世田谷のなかでも激戦区なのでライバルがいっぱいいます。戦う相手が強いエリアに出店し、自分たちのやり方で挑んでみたいというのもありました。ただ、次に出店となったら 沿線は変えたいなと思っています。そしていつかは新宿ですかね。

--魚屋が飲食店を経営している強みはどういったところでしょう。

(佐藤氏)市場から間を挟まないことで安く仕入れることができますから、魚は原価に近い値段で出せますし、その分、他のメニューの価格でもお客様に還元できることですね。

--地域密着のお店だと思いますが、お客様にとってどんな存在でありたいですか?

(佐藤氏)店名を「常笑かぞく」にした理由にもなりますが、魚専門だと名前のどこかに「魚」と入れがちですがそれが嫌だったんです。もちろん主役は魚なのですが、肉も野菜も何でも食べられる、魚嫌いな人でも楽しめて幅広い年齢層に来ていただける店にしたかったんです。それで「かぞく」という言葉を使いました。

--手書きのメニューが目に留まり、こだわりが感じられます。

(佐藤氏)うちはその日その日のメニューになりますので、仕入れてきたものに対してどう提供しようかと考えて決めています。ですので、席に置くメニューも毎日僕が書いています。

-最後に商売の哲学を教えてください。

(佐藤氏)「正範語録(せいはんごろく) 」と言う言葉があって、飲食業をすすめてくれた友達を通して知ったのですが、それがずっと好きで目に入る場所に貼ったりしています。物事は回りまわって返ってくるということが書いてあって、努力しなければお客様は来てくれないし、来てくれたらさらに良いものをお出ししようと一層努力する、ということだと解釈しています。それは人に対しても同じことが言えると思っています。なかでも「本気でするから大抵のことはできる/本気でするから何でも面白い/本気でしているから誰かが助けてくれる 」という一文は、身をもって体験したことですので大切にしています。

地域や人とのつながりを大事にされる姿勢が印象的な佐藤社長。魚屋、飲食店そしてその先に描く福祉関係の夢の実現を応援しています! 
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■たべもの屋 常笑かぞく
所在地:東京都世田谷区経堂1-21-22 ショップ経堂ビル2階
電話番号:03-6751-1567
営業時間:17:00~24:00
定休日:無休

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